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2014年4月26日 ももいろクローバーZ@西武ドーム


2014年4月26日 (土)
ももいろクローバーZ
西武ドーム
第2回 公式ファンクラブANGEL EYES限定イベント
誰でもカモ~ン!~ただし、ホワイトベレーの方に限ります♡~
「俺が土曜日」

セットリスト
1, 空のカーテン
2, Z女戦争
3, 宙飛ぶ!お座敷列車
4, 仮想ディストピア
5, キミノアト
6, 走れ!
7, 堂々平和宣言
8, いつか君が
9, サラバ、愛しき悲しみたちよ
10, 泣いてもいいんだよ
11, 行くぜっ!怪盗少女
12, 灰とダイヤモンド
13, ツヨクツヨク
アンコール
14, My Dear Fellow
15, 鋼の意志
16, いい湯だな

 AEイベント2日目。この日も開演30分前ぐらいに、会場内に「だって あーりんなんだもーん☆」が流れ、車イスに乗ったあーりんと川上さんがステージへ。あーりんと川上さんのトークショーが始まります。今日のタイトル「俺が土曜日」。土曜日は翌日は休みだし、朝からテレビを見ることが多いとメンバーで盛り上がって、テレビと土曜っぽさをテーマにした公演とのこと。

 トークショーの後は、推され隊の2人による注意事項の影ナレ。杏果の滑舌はいつも通りでしたが、2人とも漢字の読み方を確認しながら読むところがあり、会場に笑いが起こり和やかな雰囲気になりました。

 ライブは1日目と同じく茶番からスタート。鳥のさえずりの効果音が流れる中、パズーっぽい衣装を着てトランペットを吹く(真似をする)夏菜子。ステージ上には、目覚まし時計になった杏果、布団で寝ているしおりんとナスの着ぐるみのれにちゃん。あーりんはお姫様衣装で、車イスに座っています。杏果が「ジリン、ジリン、ジリン、ジリン! 5時30分! 5時30分!」と言い、寝ていたしおりんが起きます。ナスの着ぐるみを着たれにちゃんは寝たまま。
 玉井「なんて素敵な朝なんでしょう! だって今日は素敵な土曜日。平日は慌ただしいし、日曜日はどんどん寂しくなっちゃうもの。だから大好き土曜日! だから叫ぼう! 嬉しいから叫ぼう! 土曜日、最高〜!」
 百田「おはよう。あれっ、お姉ちゃん早いね。」
 玉井「だって、今日は土曜日でしょ。なんて世界が輝いて見えるの? 何気ない日常の風景も輝いて見えるの! こんなに目が離れた目覚ましも、突然のアクシデントでいじりようのないお姫様も、朝の光を浴びて輝いて見えるの!早くナスを起こしてきなさい!」
 百田「ほら、目覚まし。お前の仕事だろ。」
 有安「ジリン、ジリン、ジリン、ジリン! ジリン、ジリン、ジリン、ジリン! ご主人様、このナス全然起きません。」
 百田「お前、専門職だろ〜。」
 夏菜子が、暖めたタオルをれにちゃんの顔にあてますが、起きません。続いて、熱いおでんを口につけますが、やっぱり起きません。ここから、みんなで「おはよう!」と言ってれにちゃんを起こそうとします。しおりんが「おはよ、教室前 あの子の声いつもの顔…」と「空のカーテン」を無伴奏で歌い始め、1曲目の「空のカーテン」へ。昨日の「労働讃歌」と同じく、自然な流れで曲に繋がっていました。

 「空のカーテン」が終わると、茶番の続き。れにちゃんも起きて、みんなで朝ご飯という設定。朝ご飯として、青汁とレモンを混ぜたジュースを作ったということで、ゲームで誰が飲むかを決めます。「第1回 辞めたあの子も朝ドラ出演記念 今年も朝ドラ当たり年 こりゃ~NHKさまさまだな 素敵なじぇじぇじぇゲーム」と題して、あまちゃんのテーマソングに合わせてテーブルを回し、古屋さんが笛を吹いたら音とテーブルが止まり、自分の前にジュースがあった人はそれを飲み干しそのときの気持ちを叫ぶというもの。

 結果は夏菜子が飲む事に。相当まずかったようで、全部は飲み干せませんが、頑張って3秒間飲んだ後に「じぇじぇじぇ〜!」と叫び、2曲目の「Z女戦争」がスタート。「リンリン…」の部分を「じぇじぇじぇ」、「でっかい奴が現れた」を「でっかいウニが現れた」と変えたり、この日限りのバージョン。

 6曲目の「走れ!」のあとには、昨日に続いてかなこ先生のモノノフ合唱団のコーナー。2日目の今日は「静かな湖畔」。7曲目の「堂々平和宣言」のんちゃんとチームD+というダンサーチームと一緒にパフォーマンス。StudioD+というところに所属しているダンサーの方々のようです。ライブ最後のMCによると、かつてももクロはのんちゃんのお母さんにダンスを習ったことがあり、お父さんにはメイクをしてもらったことがあるとのこと。

 11曲目「行くぜっ!怪盗少女」の前に、MCZカウントダウンTVという完全にCDTVを意識した動画がスクリーンに映し出されました。ベニコ、キーコ、モモコ、グリコ、パーコというCGのキャラも出てきて、声はそれぞれ百田、玉井、佐々木、有安、高城が担当。CDTVさながらに「高城ソロが少ないランキング」を3位から発表。3位「サラバ、愛しき悲しみたちよ」、2位「Chai Maxx」、1位「行くぜっ!怪盗少女」という結果。

 スクリーンにはそれぞれの曲毎に、れにちゃんのソロパートの文字数も映し出されましたが、1位の怪盗少女はなんと13文字! この流れで「行くぜっ!怪盗少女」が披露されました。れにちゃんはステージの上段に設置された玉座のようなデザインのイスに座り、れにちゃんのソロパートはスクリーンに字幕が出ました。

 続いて「有安 歌ってるときにきばってる曲ランキング」。3位「ニッポン笑顔百景」、2位「白い風」、1位「灰とダイヤモンド」。このランキングでは、その曲の最もきばって歌っている部分が、3回ぐらいずつ別ライブの映像で流されました。「灰とダイヤモンド」は曲後半の「砂にまかれても」の部分。

 ランキングの動画のあとに、「灰とダイヤモンド」を披露。先ほどのれにちゃんと同じく、杏果だけステージの上段に立ちます。そして、「砂にまかれても」の部分が近づくと、米俵を担ぎ始める杏果。「砂にまかれても」を熱唱すると、会場からは大歓声が起こりました。夏菜子は、米俵を持ってる杏果を見て、かなり笑ってました。

 アンコールでは、スクリーンに「土曜日だョ!全員集合」と映し出され、8時だョ!全員集合のオープニングBGMにのって登場。アンコール3曲目、この日最後の曲も「いい湯だな」の替え歌で、確かにテレビをテーマにした公演だったんだなと。昨日とは曲のかぶりもそれなりにありましたが、だいぶイメージの異なる公演でした。

 去年のAEイベのように、基本的にはセトリだけ決めて、あとはガッツリライブというのを期待してたんですが、今年はちょっと毛色が違うようです。でも、満足できないとか、良くなかったというわけじゃなくて、ここまで動員も増えて世間にも認知されてくると、なかなかこういうゆるい演出・企画をできる機会は限られてくるんで、内輪向けにゆるいもの、実験的なものを見せてくれるのもいいですね。昨日の「フライデーパラダイス」とか、普通のライブじゃさすがに流せないと思うんで(笑)





2014年4月25日 ももいろクローバーZ@西武ドーム


2014年4月25日 (金)
ももいろクローバーZ
西武ドーム
第2回 公式ファンクラブANGEL EYES限定イベント
誰でもカモ~ン!~ただし、ホワイトベレーの方に限ります♡~
「もも金18金疲れてるあたたへよく効く薬です」~ありがとう いい薬です~

セットリスト
1, 労働讃歌
2, 5 The POWER
3, オレンジノート
4, 仮想ディストピア
5, 春になったら (miwaさんのカバー)
6, 堂々平和宣言
7, いつか君が
8, サラバ、愛しき悲しみたちよ
9, 泣いてもいいんだよ
10, DNA狂詩曲
11, Chai Maxx
12, Z女戦争
13, スターダストセレナーデ
アンコール
14, My Dear Fellow
15, 鋼の意志
16, 僕らのセンチュリー

 AEイベント1日目。開演20分前ぐらいになると、「だって あーりんなんだもーん☆」が場内に流れ、アリーナ後方のサブステージ的なスペースに、車イスに乗ったあーりんが登場。お姫様のようなドレスを着ていて、車イスも玉座をイメージしたデザインで、タイヤもピンク。あーりんが登場すると、みんなピンクのペンライトを点けて、あっという間に西武ドームがピンクに染まりました。車イスに乗ったままトロッコ移動で場内を半周して、メインステージへ。

 川上さんも出てきて、2人でトークショーがスタート。まずはあーりんが、骨折して迷惑と心配をかけてしまったと謝罪。川上さんが「今年、国立しか踊ってないよね?」とツッコミ。続いてあーりんから、今回のイベントの趣旨とタイトルについて。昨年のAEイベは、5人それぞれがセットリストを考え、5公演でしたが、今回は3公演全て5人一緒に考えたとのこと。1日目のこの公演は、花金で仕事帰りの人が多いだろうということで、働いて帰ってきた人を癒そう、というコンセプト。

 あーりんが「今日、仕事帰りですか?」という質問に対してそこそこの人数が手を挙げ、次に「正直、サボってきた人?」と聞くとほとんどの人が手を挙げました。今日のタイトルの由来は、天使とジャンプの助監督が「ありがとう」と言うと、ももクロが「いい薬です」と返すのがお決まりになっていた事から。ライブ前の声出しとして、あーりんが「ありがとう!」と言い、みんなが「いい薬です!」と返すのをやりました。また、あーりんは怪我をして車イスに乗っているし、ライブ中に自分が煽るのはどうかな?と思っていたそうですが、れにちゃんが「高城がやるよ!」と申し出てくれたそうです。

 トークショーのあとに、ももたまいによる影ナレがあり、しばらくしてからライブがスタート。overtureからではなく、茶番から。ステージ上に労働讃歌の半袖のスーツを着たあーりん以外の4人が出てきて、「お疲れ様でしたー!」と言って仕事終わりの設定で会話が始まります。
 玉井「あー、腹減ったぁ。ねぇねぇ、なんか食べに行こうよ! 今日は花金だし。」
 百田「えっ? 上腕二頭筋?」
 有安「違うよ! 借金、借金!」
 高城「えっ、もも禁的な話? き、き、金!」
 ここでれにちゃんがしおりんを突き飛ばして、しおりんが水に落ちてしまう。さっきと同じ玉座風の車イスに座ったあーりんが登場。
 佐々木「下々の者たちよ。あなたが落としたのは、普通の玉ちゃんですか? それとも、金色の玉ちゃんですか?」
 4人「普通の玉ちゃんです!」
 佐々木「よろしい。正直者のあなた達には、どちらも差し上げよう!」
 百田「ゴールドの玉ちゃんも貰っちゃったし、遊ぼう!」
 ここで川上さんの声で「お前らなにやってんだよ! 金金、金金、玉ちゃん玉ちゃんって! ライブ盛り上げろよ! お前ら、働けーー!」
 という茶番から、1曲目の労働讃歌へ。ゆるい茶番だったんだけど、最後の川上さんの煽りまで自然な流れで、一気に会場が盛り上がりました。

 3曲目「オレンジノート」のあとに、「フライデーパラダイス」という謎の動画の上映。れにちゃんとヘアスタイリストのやり取りでしたが、言葉で説明するのがなんとも難しい。2人で会話をしながら、アナと雪の女王の「とびら開けて」(Love Is An Open Door)を歌いだすという内容でした。まぁ、わりとグダグダで、途中からはところどころ笑いが起こっていました。これは衣装替えのための時間だったらしく、映像が終わると、電飾が光る衣装に着替えたももクロがステージへ。

 百田「ちょっとだけいい? なに今の?」
 高城「今、裏でね、事故だねって言ってたの! 着替えながら、流れてる音とみんなの声を聞いてたんだけど、ひとつも笑いが起こってなかった。」
 玉井「最初の方は気を使って笑ってくれてたんだと思うんだけど、途中から”うーん、なんだこれ?”みたいな空気に。」
 高城「しかも、これいつ撮ったかっていうと、つい何時間か前のさっきだよ!」
 MCのあとには自己紹介がありました。

 4曲目の「仮想ディストピア」のあとには、「かなこ先生のモノノフ合唱団」と題して、かえるのうたを会場全員で歌うコーナー。会場を4つのブロックに分けて、それぞれあーりん、杏果、しおりん、れにちゃんがリーダーとなり、かえるのうたを輪唱しました。夏菜子は先生役で指揮者です。

 5曲目にmiwaさんの「春になったら」を披露。もしかしたら、miwa本人もゲストで出てくるんじゃないかと思いましたが、さすがにそれはなし。6曲目に「堂々平和宣言」、9曲目に「泣いてもいいんだよ」、14曲目に「My Dear Fellow」と、新曲も一通りやってくれました。「My Dear Fellow」は、ニューヨーク・ヤンキースに移籍した田中将大投手の登場曲として使われていますが、「まっすぐ」「右手で勝ち取る」など野球にリンクする部分のある歌詞で、田中投手にも意見を聞いて作った曲とのことです。

 11曲目の「Chai Maxx」に入る煽りは、あーりんではなくれにちゃんが担当。開演前のトークショーでも触れられていましたが、れにちゃんがあーりんの代わりに煽ると、申し出てくれていたとのこと。でも、ステージ上のスクリーンに「高城れにが煽りますが、絶対反応しないでください」という文字が映し出され、れにちゃんがどれだけ煽っても、無反応の会場。

 あまりにも無反応な会場に対して、れにちゃんが「なんだこれはー!」「おかしいでしょ!」。いつも通り、あーりんが煽ることになり、今度は会場も煽りに応じて大歓声で、Chai Maxxへ。れにちゃん、あーりんのことを思って自分が煽ると申し出て、一生懸命煽っているのに、無反応でいなくちゃいけないのは、ネタとはいえ心が痛みました。

 3月の国立で、「笑顔の天下を取りたい」と宣言してから初のライブ。個人的には、今後のももクロの方向性を確かめる意味で、大きなライブだと思っています。国立競技場でのライブを成功させたことで、憧れの場所でライブをするという、一連のサイクル、物語が終わりました。

 ある意味では新たなスタート、基準点となるライブで、今後は今までよりもライブ外情報に頼らず、ライブのみが評価対象になるようなライブを目指すのか、あるいは意図的じゃなくとも新たなストーリーが生まれてくるのか、そのあたりがとても楽しみです。

 もちろん今までも、ライブのみで評価しても素晴らしいグループですが。この5人なら、なにかしらの物語、それに付属する感動が生まれる予感もしますし、個人的には今後も運営の意図を超えた奇跡を期待してるんですけどね。





2014年2月20日 ももいろクローバーZ@EX THEATER ROPPONGI「おしいろマンハッタン♡ ~なんてこったパンナコッタ~」


2014年2月20日(木)
ももいろクローバーZ
EX THEATER ROPPONGI「おしいろマンハッタン♡ ~なんてこったパンナコッタ~」

セットリスト
1,GOUNN
2,PUSH
3,黒い週末
4,行くぜっ!怪盗少女
5,words of the mind – brandnew journey –
6,ツヨクツヨク
7,事務所にもっと推され隊
8,あーりんは反抗期!
9,サラバ、愛しき悲しみたちよ
10,BIRTH O BIRTH
11,灰とダイヤモンド
12,ももいろ太鼓どどんが節
13,仮想ディストピア
14,泣いちゃいそう冬
アンコール
15,走れ!
16,いつか君が
17,鋼の意思

 今日もLVに行ってきました! 今回のライブは、くじ引きでメンバーの担当色を変え、その色の衣装と歌割りでライブをやろうというもの。昨日に続いて2日連続のEX THEATERでの公演ですが、今日の方がチケットが安く設定されてます。そのためくじ引き前に、しおりんが「安い方のライブ盛り上がってますかー!?」と煽ったり、夏菜子が「ももクロは値段に合ったライブをしますから!」と言ったり。

 まずはももクロ得意の茶番からスタート。
佐「私さぁ、国立の前にはっきりさせておきたいことがある。」
有「わかった!リハのスケジュール的なことでしょ?」
佐「知りたいけど、それじゃない。」
高「わかった!国立で15日にやる有安のお誕生日祝う…」
有「知らないよ。」
高「それを知ったうえでね、どう上質なリアクションができるかっていう。どうせ泣くんでしょ?」
有「泣かねぇよ!」
佐「それもあるけど、それじゃない。それはただ単に有安のハードル上げただけじゃん。私が思ってることは推し色のこと!」
 このあとのあーりんの説明によると、国立を前にしてみんな色に負けてるから、色に縛られないで本当の自分を見てほしいとのこと。ここで、この日のライブはメンバーの担当カラーを入れ替え、歌と衣装もそのカラーに準じて変える、というのが明かされました。本当は振り付けも入れ替えたかったけど、今日は安いライブだからできない、というあーりんの説明に、客席からは笑いが。
 ちゃんと歌えているかどうか確認する人が必要とのことで、審判長としてももクロのスタッフ佐藤守道さんが紹介されました。守道さんがメンバーそれぞれチェンジしたパートをちゃんと歌えているかをチェックし、最下位になった人には罰ゲームもあるとの発表。
 ここから、いよいよ今日の担当カラー決めへ。箱の中からボールを引き、引いたボールの色が今日の担当カラーになります。自分のもともとの色を引いた場合にはやり直しというルール。緑は歌が難しいので、みんな嫌がっていました。

 結果は次のとおり。
百田=紫
玉井=緑
佐々木=黄
有安=ピンク
高城=赤

 ここまでは本来のカラーの衣装を着ていましたが、くじ引きで決まった今日の担当カラーへ衣装替えへ。着替えの間は、テレビ朝日のキャラクター・ゴーちゃん。と、テレ朝の女子アナによるユニット・ゴーちゃん。GIRLSが出てきて1曲歌い、場をつなぎました。

 overtureが流れ、メンバーが再びステージ上へ。1曲目は「GOUNN」。本来は夏菜子パートの歌い出しを、真っ赤な衣装を着たれにちゃんが歌います。第一印象は、れにちゃん赤い衣装似合うじゃん! そして歌い始めると、無理して夏菜子を意識した歌い方じゃなく、いつものれにちゃんに近い歌い方。これが想像以上にはまっていて、緊張もあるんでしょうが真剣なまなざしで歌うれにちゃんから、ものすごく「センター感」が出てました。歌自体もとても表現力があって、夏菜子の持つ力強さとは違う、れにちゃんの優しさや真面目さが歌声にあらわれていて、ものすごく地道に努力を重ねてきたんだろうなっていうのがわかって、なんだかこの時点で胸がいっぱいになりました。

 GOUNNでは、しおりんが「甘露の匂い」の部分を杏果っぽくちょっとフライング気味に歌ったり、PUSHではメンバーがどこのパートを歌うか混乱して(特に夏菜子)、歌が欠ける部分があったり、黒い週末のイントロでは夏菜子の咳など、新鮮さもあって個人的にはとても楽しめるライブだったと思います。歌のパートは入れ替えるけど、振り付けは入れ替えないとのことでしたが、怪盗少女の間奏では、振り付けも入れ替えて、れにちゃんのエビ反りジャンプが見られました。

 怪盗少女のあとには自己紹介。ここでは今日の担当カラーのメンバーの自己紹介を。しおりんがわざと滑舌悪く杏果の自己紹介をしたり、杏果が照れながらもあーりんっぽく、かわいく「お肌のお手入れ…」とやったり、自己紹介も今日のハイライトのひとつでした。

 5曲目の「words of the mind」では、しおりんの手袋投げ。7曲目には、ももたまいが歌う「事務所にもっと推され隊」。パートを入れ替えただけなのに、まったく別の曲のような新鮮さと緊張感がありました。メンバーを見てると、歌詞のカンペがステージ上に貼ってあるようでしたが、そういうところからもメンバーの緊張と必死さが伝わってきて、最初はちょっとしたおふざけの企画ライブ程度に思っていたけど、見ている側も集中力を使う予想以上にいいライブです。

 8曲目には杏果が歌う「あーりんは反抗期!」。佐々木コールを有安コールに変更するモノノフの対応力。杏果も、少し照れながらも「ももちゃんのこと有安って言うな! ももちゃんだよぉ〜、ももちゃんだよぉ〜」とやりました。そのまま途中まで歌いますが、突然あーりんが「そんなんでいいと思ってんの?」と言って、音楽を止めてしまいます。イントロの前にまずは怒ってるところから始まらなくちゃだめ、恥ずかしがってちゃだめなど、いくつか杏果に指導したあと再び曲が始まります。歌い直しの方が、杏果も1回目よりも照れずに歌えてました。あと、「有安って言うな」の部分が字余りになるので少しリズムを変える必要がありますが、2回目の方がスムーズに歌えていて、このあたりもさすがだなと。

 反抗期のあとのMC。
高「なんで間奏のダンスでさぁ、コサックダンスみたいのやってたの?」
有「ちょっと覚えたからさぁ。」
百「かわいかった!」
高「面白かった!」
佐「でも推され隊も相当おもしろかったよ。」
百「でも、途中で玉ちゃん、推されてーるって言いそうになったよね。」
玉「危なかった! だって推されてるんだもんね。」
高「ちょっと! うちらだって…推されてなかった?」
百「すごい楽しかった!」
高「楽しいでしょ? 一緒に使ってもいいよ!」
百「一緒に使う? 共有?」
玉「推され隊とももたまいの共有?」
佐「そうじゃん! ももたまいじゃん! あれっ? うちらなかったんじゃない?」
玉「やっぱり、あーりんはユニットに入れないんだね。」

 11曲目の「灰とダイヤモンド」。じっくり聴かせる曲なので、パートのチェンジが分かりやすく、5人のボーカリストの個性が際立ちました。個人的に印象に残ったのは、杏果パートの高音を歌うしおりんと、間奏あけの大サビを歌うれにちゃん。特にれにちゃんの優しい声が、想像以上にはまっていました。歌もとても上手くなってきてるし、本当に見えないところで努力を重ねてきたことがわかります。後ほど佐藤さんも言っていたけど、5人で歌うユニゾンの部分も、声がきれいに揃っていて、普段より良かったと感じました。

 「灰とダイヤモンド」のあとに、あーりんの「終了ーーー!!」という声。
佐「チェンジはここまでということで。佐藤さんの審査もここまでということ。これからは自分のパートをいつも通り歌ってください。」
高「やったーーーー!」
佐「結果発表はまた後ほど。みんな大きな失敗はなかった…」
ここでモニターにはれにちゃんの渋い顔。
佐「自然と自分のパート歌いそうになんない?」
百「振りと歌が連動してるじゃん。あっ、行かないんだみたいな。でもなんか新鮮で楽しかったよね。」
高「新鮮。でもめっちゃ緊張するよ。やっぱり自分のパートがいい。」
有「初めて歌ったもんね、他の人のパート。」

 ここから、歌のパートを本来の担当に戻し、3曲を披露。そして最後のMCと結果発表。また、茶番ぽい演出で、小さい音量でオルゴールの音が流れる中で、あーりんの言葉。
 「私さぁ、怪我しちゃったじゃん。脇からずっと見てたの、ももいろクローバーZを。すごい光ってたの。だから、大切にしてほしいなぁと思うの。ももいろクローバーZのことも、モノノフのみんなのことも、自分のパートも。だから、みんなで行こうよ! 国立の向こう側!」
 ここで、モニターに号泣しているれにちゃんの顔。それに気づいて、れにちゃんを囲むように集まるメンバー。このれにちゃんの涙には、あーりんの言葉にちょっとグッと来たとか、国立への思いとか、センターを任されたのにやりきれなかった悔しさ不甲斐なさとか、いろいろな気持ちがあったと思います。ここで号泣するところがれにちゃんらしい。この素直さと向上心があれば、ももクロはもっともっと色んな意味で上に行けると確信しました。

 あーりんが「れにちゃん、でもね、ルールはルールなの。佐藤審査委員長—!」と言って、佐藤さんがステージへ。佐藤さんが言いたいことがあるとのことで、1分だけということで話を。
 「国立前にこんなレクリエーションみたいなことやってダメなんじゃないかと思ったけど、ソロはグダったところもあったけど、5人で歌うユニゾンのところはいつもより良かったんですよ。これはすごい収穫でした。」
 佐藤さんが結果の書かれた紙をあーりんに渡し、あーりんのから結果発表が。結果は次のとおりです。
1位 佐々木 +3
2位 玉井 +2
3位 有安 0
4位 高城 -7
5位 百田 -10
 名前のあとの数字は点数で、0点を基準にして、ミスしたらマイナス、良いところがあったらプラスという採点方式だったようです。佐藤さんの、夏菜子を最下位にした理由は「ソロが少ないのに、欠けるところが多かったから」とのこと。罰ゲームとして、ジョッキに入った青汁の炭酸割りを、夏菜子が飲みました。かなり不味かったとうで、1回では飲み干せず、4回ぐらいに分けて飲んでいました。全て飲みきったあとに、夏菜子が「待ってろ、国立ーーー!!」と絶叫。

 アンコールも普段通りのパートで3曲を披露して、ライブ終了となりました。最後の挨拶のときに、この日のライブのタイトルについての話。
佐「これなんなの?」
百・玉・高「わたしたちがつけました!」
高「おしいろマンハッタンを私がつけて」
百・玉「なんてこったパンナコッタ。」
百「3人でつけたの。こういうのってパッと出たやつで決まるんですよ。川上さんが、おいお前ら、EX THEATER 2日目のライブのタイトル考えろって言って。それで高城さんが”おしいろマンハッタン!”って言ったんだよね。それで、はい決定おしいろマンハッタン。私が”なんてこった!”、玉井が”パンナコッタ!”って言って決定!」

 結果的には4位という評価だったけど、個人的にはこの日のMVPはれにちゃんです。確かに重要なパートを歌い遅れたり、歌いきれなかったりという部分はあったのですが、れにちゃんの責任感の強さと誠実さがパフォーマンスにあらわれてました。普段は1歩下がってももクロを支えるれにちゃんですが、意外と言うと失礼だけど、赤とセンターが思いのほか似合っていて、歌にも地道に積み上げてきた努力の跡が感じられて、ものすごく感動しました。

 メンバーも大きい会場でやることになれてきて、ライブの本数も重ねて、どうしても手抜きではないけど、こなしてしまう部分、マンネリ化してしまう部分もあると思いますが、パートを入れ替えただけで緊張感が生まれていて、ライブとしても見応えがありました。EX THEATERでの2日間、セトリもコンセプトもそれぞれ良くて、ぜひ映像化してほしいクオリティーです。





2014年2月19日 ももいろクローバーZ@EX THEATER ROPPONGI「ももいろ夜ばなし第二夜『玄冬』」


2014年2月19日(水)
ももいろクローバーZ
EX THEATER ROPPONGI「ももいろ夜ばなし第二夜『玄冬』」

セットリスト
1,空のカーテン (5人)
2,太陽とえくぼ (百田)
3,涙目のアリス (玉井)
4,Hello, Again 〜昔からある場所〜 / My Little Lover (高城)
5,宙船 / TOKIO (百田)
6,もしもピアノが弾けたなら / 西田敏行 (有安)
7,卒業 / 尾崎豊 (玉井)
8,DNA狂詩曲 (5人)
9,たしかなこと / 小田和正 (5人+辛島美登里)
10,サイレント・イヴ / 辛島美登里 (佐々木+辛島美登里)
11,ピンキージョーンズ (5人)
12,CONTRADICTION (5人)
13,ゲッダーン! (5人)
14,Rock’n Rouge / 松田聖子 (佐々木)
15,星空のディスタンス / THE ALFEE (高城、百田、玉井)
16,永遠のトリニティー / てんかすトリオ (有安)
17,ノーサイド / 松任谷由実 (5人)
18,Z女戦争 (5人)
アンコール
19,宙飛ぶ!お座敷列車 (5人+辛島美登里)
20,オレンジノート (5人)
21,いつか君が (5人)
22,灰とダイヤモンド (5人)

※ 曲タイトルのあとに「/」が付いているのはカバー曲で、「/」の後に続くのが、その原曲を歌っている方です。
※ かっこの中は、その曲を歌ったメンバーです。「5人」と記載してるのは、ももクロ5人で。

 ももいろ夜ばなし第二夜のLVに行ってきました! 夜ばなしは2回目ですが、イベントとしてこなれてきて、また5人の歌唱力も上がってきて、前回よりもまとまりのあるいいライヴだったと思います。

 午後7:00、ほぼ定刻通りの開演。客電が消えると、「カチッ、カチッ、カチッ、カチッ…」という時計の針の音と、「ゴーーン…」という時計の鐘の音。時計が鳴り終わると、久米明さんの朗読が始まる。「大きなノッポの古時計。おじいさんの時計…」、あの曲の歌詞だ! 「今はもう動かない、その時計さ。」というところで、大きな古時計の歌詞の朗読は終わり。風の音のような効果音が流れ始めて、今度は空のカーテンの歌詞の一部の朗読。久米さんの声が会場に染み入るように響く。朗読が終わると、ピアノの伴奏から1曲目の「空のカーテン」がスタート。れにちゃんの声が優しい。もともとゆったりしたテンポの曲だし、アコースティックバージョンがとても自然でした。

 空のカーテンが終わると、今度はしおりんが「太陽とえくぼ」の歌詞の一部を朗読。2曲目はもちろん夏菜子の「太陽とえくぼ」。ピアノの伴奏を中心にウッドベースとパーカッションが絡んで、途中からストリングスも入ってきました。なんだかおしゃれなカフェで流れてきそうな雰囲気。続いて、しおりんの「涙目のアリス」。ストリングスを中心にしたアレンジで、しおりんの声が優しく聞こえました。去年の春の西武ドームあたりから、しおりん喉の調子が良くなさそうだけど大丈夫かな。今日も調子が悪いわけではないけど、少し苦しそうなところがあったので。

 「涙目のアリス」が終わると、今度は杏果の朗読。朗読を聞いているときは気づかなかったけど、4曲目はMy Little Loverのカバー。5曲目の宙船の前にもあーりんの朗読が入ってから、歌が始まりました。夏菜子の声が力強くて、表情がドヤ顔っぽくてちょっと笑っちゃいそうになっちゃうところとか、この曲に合ってたと思います。6曲目は「もしもピアノが弾けたなら」。この曲では杏果が西田敏行さんというか、池中玄太?のコスプレで出てきて、客席から笑いがおきました。7曲目の「卒業」の前には、れにちゃんが熱っぽく卒業の歌詞を朗読…というより語り、叫ぶ感じ。メンバーそれぞれの語り、朗読もみんなのキャラクターが出ていました。「卒業」はしおりんが、白いTシャツをジーンズにインという、尾崎豊風の格好で歌いました。

 8曲目の「DNA狂詩曲」のあとには、久米さんもステージに登場して、まとまったMCがありました。覚えている限りの会話の内容です。(実際よりかなり端折ってます。)
佐「GOUNNツアーでもお世話になった久米さんの語りから始まりました夜ばなし、でもみんなもね、語りなんかやっちゃったりして…」
玉「語っちゃいましたね。」
高「でも、久米さんといえば数々のドラマや映画のナレーションを担当してきた大御所でしょ! そんな人の前で語りやっちゃったんだよ! どうよ!?」
百「どうよ…って言いますと…わかんないですけど。高城さんがどうよって私に聞いてもしょうがないんですよ。いきなり言えないんで、ご本人に直接お伺いしてみましょうということで、久米さんを呼んじゃいましょう!せーの!」
ももクロ「久米さーーーん!」
久米さんステージ上に登場。
高「私たちの語りどうでしたか?」
久米「もう少しかっこつけてやるのかなと思ったら、実に自然でね。僕ら朗読を勉強するときに、目はその文字を見るんだけど、その次の、その2、3行あとを、心では追っていろという教えがあるんだけど、皆さんそれが如実に出てね、自然で良かったよ。素晴らしかった!」
百「久米さんにはGOUNNツアーでも本当にお世話になりまして、久米さんの語りから始まり、久米さんの語りで終わるというツアーをやらせて頂いたんですけど、あれを私たちが久米さんにお願いしたときの心境ってどんな感じだったんですか?」
久米「あの時は初めてのお話でね、まさかぁ、と思ったね。僕が出ていいのかなぁなんて思ったんですけど、その内容を聞いて、特にGOUNNの語りの内容を教えられて、あぁこれはやってみたいな、やるしかないなぁ、やりたいなぁとしみじみ思って、ぜひ参加しますって僕の方からお願いしたんだよ。」
玉「ほんとに私たちも久米さんの声がすっと心の中に入ってきて、言われたことも凄い覚えてますもん。」
高「なんかある?」
玉「私はあれかな、目と目で通じ合おう。見つめ合おうってところ。」
玉・佐「目は心の鏡だ!」
高「あとあれも好き。手を差し伸べたら必ず誰かが手を差し伸べてくれる。それは運命の巡り合わせだっていうの。」
百「私は…えっと…えっとなんだっけかな、正しい教えを知らないで100年生きるよりも、正しい教えを知って1日生きた方がいいみたいな…」
久米「よく覚えてるねぇ、みんな。」
高「久米さん、全然関係ないこと質問していいですか?」
久米「どうぞ。」
高「久米さんは今おいくつなんですか?」
久米「この2月でね、90になりました。」
ももクロ「えぇえーーーーーっ!!?」
客席からも拍手と歓声!
高「90で、現役でやられてるって…」
久米「現役っていうかねぇ、残りの人生一生懸命やろうと思ってがんばってます!」
百「最後にひとつ聞いてもいいですか? 久米さんにとって語りとは?」
久米「語りねぇ。この年になっても難しいんだよ。どうしても語りっていうのは人の文章を読むでしょ、それを作者の気持ちまで全部自分のなかでわかって読むためには準備がいるよね。」
ここから久米さん、文章を読む時の心構えと、人前で読むときのプレッシャーとの向き合い方を、ももクロに力説されました。ももクロも真剣に聞き入っていて、この話もきっと彼女たちの未来に、とてもプラスになるんだろうなと思います。久米さん、どんな方か存じ上げなかったけど、優しくて、仕事にたいして誠実で、偉ぶるでも媚びるでもなくももクロと正面から向き合って言葉をかけていて、こんな素敵な90才がいるのかと思いました。ファンになりそう。

 次のコーナーは「辛島美登里のニューミュージック講座」。辛島美登里さんが先生役になり、小田和正さんの「たしかなこと」の歌詞を紐解きながら、ももクロと一緒に歌おうというもの。辛島さんいわく小田さんの歌には恋の歌も愛の歌もあるので、メンバーがひとりずつ、それぞれが考える「恋」と「愛」の違いを言っていくことに。
百「恋はするもの。愛は………するもの(笑)」
高「恋はどこかで自分優先になるときがあること。愛は自分を犠牲にしてでも守りたいもの。」
玉「恋はキュンとするもの。愛はホッとするもの。」
有「恋はドキドキするもの。愛は自然と生まれるもの?」
佐「恋はちょっとわかんないけど、愛は分かる気がする。私が夏菜子ちゃんのこと大っっ好きなのは愛じゃん? 恋は私と相手だけど、愛はここみんなで愛があると思う。」
夏菜子が答えに困ってしまったのも含めて、みんなその場でひねり出した感じだったけど、5人のキャラクターが見えて面白い。しおりんはすっとキレイに言葉に収めるし、あーりんは本質的なこと言いますね。このあとは小田和正さんの「たしかなこと」の歌詞の意味、イメージを辛島さんがももクロに語ってから、歌へ。

 「たしかなこと」を歌ったあとに、杏果から辛島さんに「作詞するときって、舞い降りてくるんですか? 書こうと思って書くんですか?」という質問。辛島さんの答えは、仕事で締め切りがあるときにワーって書くときもあるし、普通の生活のなかでできることもあるとのこと。そこから「サイレント・イヴ」ができた時の話。

 「サイレント・イヴは実は渋谷でできた歌なの。私がまだ音楽の仕事ができるとは思ってなくて、曲を書いても書いても失敗して、音楽なんか私に向いてないのかなと思う時期があって、そんなときに友達と冬に渋谷のハチ公前で待ち合わせをして、友達を待ってたの。あそこ大きなスクランブル交差点があるでしょ? 雪がふわーって落ちてきて、信号が変わったら、むこうからいろんな人が出てきて、それを見てた時に、雪っていうのはみんな平等に降ってくるんだなぁと思って。幸せもきっと平等に降ってくるから、私もがんばろうって思ったのがきっかけです。だから曲の出だしの「真っ白な」って歌うたびに、スクランブル交差点が思い浮かぶの。」この流れから、あーりんと辛島さんでサイレント・イヴ。

 11曲目から13曲目までは、ピンキージョーンズ→CONTRADICTION→ゲッダーン!と、アコースティックっぽくない曲を連続で。ピンキージョーンズでは、あーりんが「どうにもこうにもあきらめそれはノ〜ン」の部分でろれつが回らなくて歌えない一幕もありました。あーりん、舌をちょっと出してごめんなさいって顔してた。CONTRADICTIONとゲッダーン!も、意外にもアコースティックなアレンジがマッチしてましたね。

 13曲目のゲッダーン!のあとには、バンドメンバーの紹介。杏果がピアノの人の名前を滑舌が悪くてうまく言えなくて、何度も言わされてました。ギター兼バンドマスターの佐藤大剛(さとうひろたか)さんは、ももクロがバンドを導入したライブは皆勤賞だそうで、ももクロからどの曲が演奏していて一番難しかったかという質問。佐藤さんの答えは「Z女戦争」でした。佐藤さんいわく「この編成でやる曲じゃない」。

 14曲目は、あーりんが松田聖子さん風の衣装で「Rock’n Rouge」(ロックン・ルージュ)。衣装も曲もなんの違和感もなく似合ってました。こういうのを見ると、松田聖子さんも今でも現役だし、ももクロも40才、50才になっても続けられるんじゃないかと思います。例えば50才になったあーりんが、現在のももクロの衣装を着てステージに立ち続けてるのって、わりと自然にイメージできるし、このグループにはそんな未来を想像してしまう。

 15曲目はALFEEに扮したれにちゃん、夏菜子、しおりんの3人で「星空のディスタンス」。れにちゃんが桜井さん、夏菜子が坂崎さん、しおりんが高見沢さん。3人ともコスプレのクオリティーが高くて、客席から笑いが起こってました。16曲目には杏果がひとりで「永遠のトリニティー」。1月の「俺の藤井」で、エビ中のひなた、しゃちほこのちゆとの3人で結成されてユニット「てんかすトリオ」で披露された曲です。もともと歌唱力の高い3人で歌っていた曲を杏果ひとりで歌うので、部分的にかなりつらそうでした。でも、さすがに杏果で、ひとりでもクオリティー高く聞かせてくれました。

 「永遠のトリニティー」のあとのMC。去年、今年とユーミンの苗場のコンサートに行ったという話から、ユーミンのカバーで「ノーサイド」。この曲、ユーミンが現在の国立競技場でおこなわれた最後のラグビー早明戦で歌ったということで、3月の国立でも歌う、あるいはユーミンがゲストで来るっていうフラグかな、なんてうがった見方をしてしまいました。18曲目には、先ほどバンマスの佐藤さんがアコースティック編成でやるには一番難しいと評していた「Z女戦争」で本編終了。

 アンコール1曲目では、辛島美登里さんが再びステージに登場。ナレーションを久米明さんが担当して「宙飛ぶ!お座敷列車」。ナレーションは今日の会場に合わせて「六本木上空を通過」など、ところどころ変更になっていました。アンコール2曲目の「オレンジノート」では、会場にいる皆さんと一緒に歌いたいと、ももクロ5人がマイクを置き、歌い始めました。「かなえられるよう 動き出そう」のあとから、バンドが演奏を止め、アカペラで歌唱。ここらへんが今日のライブで一番盛り上がったかも。アンコールは「いつか君が」「灰とダイヤモンド」と続きました。「灰とダイヤモンド」のあとには、オープニングと同じように久米さんの「大きな古時計」の歌詞の朗読。「今はもう動かない その時計…」と語り終わると1回だけ「ゴーーン」と時計の音が鳴り、ライブ終了となりました。

 演出も含めて、コンセプトアルバムのようなよくまとまったライブだったと思います。個人的には1回目の夜ばなしよりも、今回の方がストーリー性があり、見せ方もよくまとまった良いライブだと感じました。なにより、ももクロの5人が楽しそうだし、久米さんとの話など、5人のプラスになることが多かったんじゃないかと。久米さんの話に真剣に、素直な顔で聞き入るももクロを見てると、この子たちも久米さんを見習って90才まで頑張ろうって考えてんじゃないかと思って、なんだか嬉しくなりました。