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2014年4月26日 ももいろクローバーZ@西武ドーム


2014年4月26日 (土)
ももいろクローバーZ
西武ドーム
第2回 公式ファンクラブANGEL EYES限定イベント
誰でもカモ~ン!~ただし、ホワイトベレーの方に限ります♡~
「俺が土曜日」

セットリスト
1, 空のカーテン
2, Z女戦争
3, 宙飛ぶ!お座敷列車
4, 仮想ディストピア
5, キミノアト
6, 走れ!
7, 堂々平和宣言
8, いつか君が
9, サラバ、愛しき悲しみたちよ
10, 泣いてもいいんだよ
11, 行くぜっ!怪盗少女
12, 灰とダイヤモンド
13, ツヨクツヨク
アンコール
14, My Dear Fellow
15, 鋼の意志
16, いい湯だな

 AEイベント2日目。この日も開演30分前ぐらいに、会場内に「だって あーりんなんだもーん☆」が流れ、車イスに乗ったあーりんと川上さんがステージへ。あーりんと川上さんのトークショーが始まります。今日のタイトル「俺が土曜日」。土曜日は翌日は休みだし、朝からテレビを見ることが多いとメンバーで盛り上がって、テレビと土曜っぽさをテーマにした公演とのこと。

 トークショーの後は、推され隊の2人による注意事項の影ナレ。杏果の滑舌はいつも通りでしたが、2人とも漢字の読み方を確認しながら読むところがあり、会場に笑いが起こり和やかな雰囲気になりました。

 ライブは1日目と同じく茶番からスタート。鳥のさえずりの効果音が流れる中、パズーっぽい衣装を着てトランペットを吹く(真似をする)夏菜子。ステージ上には、目覚まし時計になった杏果、布団で寝ているしおりんとナスの着ぐるみのれにちゃん。あーりんはお姫様衣装で、車イスに座っています。杏果が「ジリン、ジリン、ジリン、ジリン! 5時30分! 5時30分!」と言い、寝ていたしおりんが起きます。ナスの着ぐるみを着たれにちゃんは寝たまま。
 玉井「なんて素敵な朝なんでしょう! だって今日は素敵な土曜日。平日は慌ただしいし、日曜日はどんどん寂しくなっちゃうもの。だから大好き土曜日! だから叫ぼう! 嬉しいから叫ぼう! 土曜日、最高〜!」
 百田「おはよう。あれっ、お姉ちゃん早いね。」
 玉井「だって、今日は土曜日でしょ。なんて世界が輝いて見えるの? 何気ない日常の風景も輝いて見えるの! こんなに目が離れた目覚ましも、突然のアクシデントでいじりようのないお姫様も、朝の光を浴びて輝いて見えるの!早くナスを起こしてきなさい!」
 百田「ほら、目覚まし。お前の仕事だろ。」
 有安「ジリン、ジリン、ジリン、ジリン! ジリン、ジリン、ジリン、ジリン! ご主人様、このナス全然起きません。」
 百田「お前、専門職だろ〜。」
 夏菜子が、暖めたタオルをれにちゃんの顔にあてますが、起きません。続いて、熱いおでんを口につけますが、やっぱり起きません。ここから、みんなで「おはよう!」と言ってれにちゃんを起こそうとします。しおりんが「おはよ、教室前 あの子の声いつもの顔…」と「空のカーテン」を無伴奏で歌い始め、1曲目の「空のカーテン」へ。昨日の「労働讃歌」と同じく、自然な流れで曲に繋がっていました。

 「空のカーテン」が終わると、茶番の続き。れにちゃんも起きて、みんなで朝ご飯という設定。朝ご飯として、青汁とレモンを混ぜたジュースを作ったということで、ゲームで誰が飲むかを決めます。「第1回 辞めたあの子も朝ドラ出演記念 今年も朝ドラ当たり年 こりゃ~NHKさまさまだな 素敵なじぇじぇじぇゲーム」と題して、あまちゃんのテーマソングに合わせてテーブルを回し、古屋さんが笛を吹いたら音とテーブルが止まり、自分の前にジュースがあった人はそれを飲み干しそのときの気持ちを叫ぶというもの。

 結果は夏菜子が飲む事に。相当まずかったようで、全部は飲み干せませんが、頑張って3秒間飲んだ後に「じぇじぇじぇ〜!」と叫び、2曲目の「Z女戦争」がスタート。「リンリン…」の部分を「じぇじぇじぇ」、「でっかい奴が現れた」を「でっかいウニが現れた」と変えたり、この日限りのバージョン。

 6曲目の「走れ!」のあとには、昨日に続いてかなこ先生のモノノフ合唱団のコーナー。2日目の今日は「静かな湖畔」。7曲目の「堂々平和宣言」のんちゃんとチームD+というダンサーチームと一緒にパフォーマンス。StudioD+というところに所属しているダンサーの方々のようです。ライブ最後のMCによると、かつてももクロはのんちゃんのお母さんにダンスを習ったことがあり、お父さんにはメイクをしてもらったことがあるとのこと。

 11曲目「行くぜっ!怪盗少女」の前に、MCZカウントダウンTVという完全にCDTVを意識した動画がスクリーンに映し出されました。ベニコ、キーコ、モモコ、グリコ、パーコというCGのキャラも出てきて、声はそれぞれ百田、玉井、佐々木、有安、高城が担当。CDTVさながらに「高城ソロが少ないランキング」を3位から発表。3位「サラバ、愛しき悲しみたちよ」、2位「Chai Maxx」、1位「行くぜっ!怪盗少女」という結果。

 スクリーンにはそれぞれの曲毎に、れにちゃんのソロパートの文字数も映し出されましたが、1位の怪盗少女はなんと13文字! この流れで「行くぜっ!怪盗少女」が披露されました。れにちゃんはステージの上段に設置された玉座のようなデザインのイスに座り、れにちゃんのソロパートはスクリーンに字幕が出ました。

 続いて「有安 歌ってるときにきばってる曲ランキング」。3位「ニッポン笑顔百景」、2位「白い風」、1位「灰とダイヤモンド」。このランキングでは、その曲の最もきばって歌っている部分が、3回ぐらいずつ別ライブの映像で流されました。「灰とダイヤモンド」は曲後半の「砂にまかれても」の部分。

 ランキングの動画のあとに、「灰とダイヤモンド」を披露。先ほどのれにちゃんと同じく、杏果だけステージの上段に立ちます。そして、「砂にまかれても」の部分が近づくと、米俵を担ぎ始める杏果。「砂にまかれても」を熱唱すると、会場からは大歓声が起こりました。夏菜子は、米俵を持ってる杏果を見て、かなり笑ってました。

 アンコールでは、スクリーンに「土曜日だョ!全員集合」と映し出され、8時だョ!全員集合のオープニングBGMにのって登場。アンコール3曲目、この日最後の曲も「いい湯だな」の替え歌で、確かにテレビをテーマにした公演だったんだなと。昨日とは曲のかぶりもそれなりにありましたが、だいぶイメージの異なる公演でした。

 去年のAEイベのように、基本的にはセトリだけ決めて、あとはガッツリライブというのを期待してたんですが、今年はちょっと毛色が違うようです。でも、満足できないとか、良くなかったというわけじゃなくて、ここまで動員も増えて世間にも認知されてくると、なかなかこういうゆるい演出・企画をできる機会は限られてくるんで、内輪向けにゆるいもの、実験的なものを見せてくれるのもいいですね。昨日の「フライデーパラダイス」とか、普通のライブじゃさすがに流せないと思うんで(笑)





2014年4月25日 ももいろクローバーZ@西武ドーム


2014年4月25日 (金)
ももいろクローバーZ
西武ドーム
第2回 公式ファンクラブANGEL EYES限定イベント
誰でもカモ~ン!~ただし、ホワイトベレーの方に限ります♡~
「もも金18金疲れてるあたたへよく効く薬です」~ありがとう いい薬です~

セットリスト
1, 労働讃歌
2, 5 The POWER
3, オレンジノート
4, 仮想ディストピア
5, 春になったら (miwaさんのカバー)
6, 堂々平和宣言
7, いつか君が
8, サラバ、愛しき悲しみたちよ
9, 泣いてもいいんだよ
10, DNA狂詩曲
11, Chai Maxx
12, Z女戦争
13, スターダストセレナーデ
アンコール
14, My Dear Fellow
15, 鋼の意志
16, 僕らのセンチュリー

 AEイベント1日目。開演20分前ぐらいになると、「だって あーりんなんだもーん☆」が場内に流れ、アリーナ後方のサブステージ的なスペースに、車イスに乗ったあーりんが登場。お姫様のようなドレスを着ていて、車イスも玉座をイメージしたデザインで、タイヤもピンク。あーりんが登場すると、みんなピンクのペンライトを点けて、あっという間に西武ドームがピンクに染まりました。車イスに乗ったままトロッコ移動で場内を半周して、メインステージへ。

 川上さんも出てきて、2人でトークショーがスタート。まずはあーりんが、骨折して迷惑と心配をかけてしまったと謝罪。川上さんが「今年、国立しか踊ってないよね?」とツッコミ。続いてあーりんから、今回のイベントの趣旨とタイトルについて。昨年のAEイベは、5人それぞれがセットリストを考え、5公演でしたが、今回は3公演全て5人一緒に考えたとのこと。1日目のこの公演は、花金で仕事帰りの人が多いだろうということで、働いて帰ってきた人を癒そう、というコンセプト。

 あーりんが「今日、仕事帰りですか?」という質問に対してそこそこの人数が手を挙げ、次に「正直、サボってきた人?」と聞くとほとんどの人が手を挙げました。今日のタイトルの由来は、天使とジャンプの助監督が「ありがとう」と言うと、ももクロが「いい薬です」と返すのがお決まりになっていた事から。ライブ前の声出しとして、あーりんが「ありがとう!」と言い、みんなが「いい薬です!」と返すのをやりました。また、あーりんは怪我をして車イスに乗っているし、ライブ中に自分が煽るのはどうかな?と思っていたそうですが、れにちゃんが「高城がやるよ!」と申し出てくれたそうです。

 トークショーのあとに、ももたまいによる影ナレがあり、しばらくしてからライブがスタート。overtureからではなく、茶番から。ステージ上に労働讃歌の半袖のスーツを着たあーりん以外の4人が出てきて、「お疲れ様でしたー!」と言って仕事終わりの設定で会話が始まります。
 玉井「あー、腹減ったぁ。ねぇねぇ、なんか食べに行こうよ! 今日は花金だし。」
 百田「えっ? 上腕二頭筋?」
 有安「違うよ! 借金、借金!」
 高城「えっ、もも禁的な話? き、き、金!」
 ここでれにちゃんがしおりんを突き飛ばして、しおりんが水に落ちてしまう。さっきと同じ玉座風の車イスに座ったあーりんが登場。
 佐々木「下々の者たちよ。あなたが落としたのは、普通の玉ちゃんですか? それとも、金色の玉ちゃんですか?」
 4人「普通の玉ちゃんです!」
 佐々木「よろしい。正直者のあなた達には、どちらも差し上げよう!」
 百田「ゴールドの玉ちゃんも貰っちゃったし、遊ぼう!」
 ここで川上さんの声で「お前らなにやってんだよ! 金金、金金、玉ちゃん玉ちゃんって! ライブ盛り上げろよ! お前ら、働けーー!」
 という茶番から、1曲目の労働讃歌へ。ゆるい茶番だったんだけど、最後の川上さんの煽りまで自然な流れで、一気に会場が盛り上がりました。

 3曲目「オレンジノート」のあとに、「フライデーパラダイス」という謎の動画の上映。れにちゃんとヘアスタイリストのやり取りでしたが、言葉で説明するのがなんとも難しい。2人で会話をしながら、アナと雪の女王の「とびら開けて」(Love Is An Open Door)を歌いだすという内容でした。まぁ、わりとグダグダで、途中からはところどころ笑いが起こっていました。これは衣装替えのための時間だったらしく、映像が終わると、電飾が光る衣装に着替えたももクロがステージへ。

 百田「ちょっとだけいい? なに今の?」
 高城「今、裏でね、事故だねって言ってたの! 着替えながら、流れてる音とみんなの声を聞いてたんだけど、ひとつも笑いが起こってなかった。」
 玉井「最初の方は気を使って笑ってくれてたんだと思うんだけど、途中から”うーん、なんだこれ?”みたいな空気に。」
 高城「しかも、これいつ撮ったかっていうと、つい何時間か前のさっきだよ!」
 MCのあとには自己紹介がありました。

 4曲目の「仮想ディストピア」のあとには、「かなこ先生のモノノフ合唱団」と題して、かえるのうたを会場全員で歌うコーナー。会場を4つのブロックに分けて、それぞれあーりん、杏果、しおりん、れにちゃんがリーダーとなり、かえるのうたを輪唱しました。夏菜子は先生役で指揮者です。

 5曲目にmiwaさんの「春になったら」を披露。もしかしたら、miwa本人もゲストで出てくるんじゃないかと思いましたが、さすがにそれはなし。6曲目に「堂々平和宣言」、9曲目に「泣いてもいいんだよ」、14曲目に「My Dear Fellow」と、新曲も一通りやってくれました。「My Dear Fellow」は、ニューヨーク・ヤンキースに移籍した田中将大投手の登場曲として使われていますが、「まっすぐ」「右手で勝ち取る」など野球にリンクする部分のある歌詞で、田中投手にも意見を聞いて作った曲とのことです。

 11曲目の「Chai Maxx」に入る煽りは、あーりんではなくれにちゃんが担当。開演前のトークショーでも触れられていましたが、れにちゃんがあーりんの代わりに煽ると、申し出てくれていたとのこと。でも、ステージ上のスクリーンに「高城れにが煽りますが、絶対反応しないでください」という文字が映し出され、れにちゃんがどれだけ煽っても、無反応の会場。

 あまりにも無反応な会場に対して、れにちゃんが「なんだこれはー!」「おかしいでしょ!」。いつも通り、あーりんが煽ることになり、今度は会場も煽りに応じて大歓声で、Chai Maxxへ。れにちゃん、あーりんのことを思って自分が煽ると申し出て、一生懸命煽っているのに、無反応でいなくちゃいけないのは、ネタとはいえ心が痛みました。

 3月の国立で、「笑顔の天下を取りたい」と宣言してから初のライブ。個人的には、今後のももクロの方向性を確かめる意味で、大きなライブだと思っています。国立競技場でのライブを成功させたことで、憧れの場所でライブをするという、一連のサイクル、物語が終わりました。

 ある意味では新たなスタート、基準点となるライブで、今後は今までよりもライブ外情報に頼らず、ライブのみが評価対象になるようなライブを目指すのか、あるいは意図的じゃなくとも新たなストーリーが生まれてくるのか、そのあたりがとても楽しみです。

 もちろん今までも、ライブのみで評価しても素晴らしいグループですが。この5人なら、なにかしらの物語、それに付属する感動が生まれる予感もしますし、個人的には今後も運営の意図を超えた奇跡を期待してるんですけどね。





2014年3月16日 ももいろクローバーZ@国立競技場


2014年3月16日 (日)
ももいろクローバーZ
国立競技場
「ももクロ春の一大事 2014 国立競技場大会~NEVER ENDING ADVENTURE 夢の向こうへ~」

セットリスト
1, ももいろパンチ
2, 未来へススメ!
3, 行くぜっ! 怪盗少女
4, ピンキージョーンズ
5, ミライボウル
6, Z伝説 ~終わりなき革命~
7, D’の純情
8, 労働讃歌
9, 猛烈宇宙交響曲・第七楽章「無限の愛」
10, Z女戦争
11, サラバ、愛しき悲しみたちよ
12, GOUNN
13, 泣いてもいいんだよ
14, Neo STARGATE
15, BIRTH O BIRTH
16, 黒い週末
17, Chai Maxx
18, Believe
19, いつか君が
20, 灰とダイヤモンド
21, 鋼の意志
アンコール
22, CONTRADICTION
23, 堂々平和宣言
24, オレンジノート
25, ももクロのニッポン万歳!
26, あの空へ向かって

 ももクロ国立2日目。1日目も泣けたけど、それを上回って2日目は泣けました。本当に泣けた。国立2日目で個人的に感動したのは、自分はこういうももクロが見たい、ももクロからこういう言葉が聞きたい、未来のももクロはこうあってほしいっていうのを、5人が全て見せてくれたからです。しかも、想定をはるかに超えて。

 自分がももクロの存在を知ったのは2010年のメジャーデビュー以降、ライブに行き始めたのは2011年のZになって以降。少なくとも自分がライブに行き始めた当時から、「どうしてこの子たちがもっと受け入れられないんだろう」と思うぐらい、圧巻のライブをしていました。アウェーの空気をホームに変えてしまう力、目の前の人を笑顔にする、楽しませる力は、圧倒的でした。僕がライブに足を運び始めたころ、本人たちが口にしたわけではないけど、この5人は「目の前の人を楽しませるためなら何でもする」「目の前の人が笑顔になってくれるなら売れなくてもいい」ぐらいの意識でやってるんじゃないかと思っていました。当時から「紅白出場」を夢に掲げてはいたけど、「いつかはミリオン」「いつかは武道館」的な野心が、いい意味で感じられない。笑顔と歌声で世界を照らし出せると、本気で信じている5人なんだろうなぁと。

 それからももクロはどんどん社会に認知されていって、2012年にはついに紅白出場。もちろん自分も、ももクロの紅白出場は嬉しかったけど、ももクロは既に紅白出場以上のことをいくつも成し遂げてきてるよな、とも思いました。それはCDのセールスや、ライブの動員、世間での認知度という意味ではなくて、今までのどんなグループとも違う価値をもっているという意味です。そして、紅白出場後の2013年の元日には、「国立競技場でのライブ」という新たな夢の発表。

 国立でのライブを次の夢と発表したとき、僕は正直「ももクロのストーリーもそろそろ終わりかな」と感じました。「紅白出場」を達成したら、「国立でのライブ」、それを実現したら今度は別の夢、って続けてしまうと、あまりにも場当たり的だし興ざめするよなと。もしそれが会場の規模を大きくしたり、由緒ある会場でライブをやるっていうレベルの夢を設定し続けるなら、そんなものは設定しない方がマシだと思いました。

 ももクロに限らず、どんなグループでも、ロックバンドでも、本当にいい時期っていうのは短いものです。長く続けていれば、ある程度マンネリ化してくるのは仕方のないことで、僕は国立を区切りにして、ももクロの本当に面白かった時代も終わりなのかな、なんて考えてました。路上ライブから始まったももクロが、紅白に出場して、国立競技場でライブをやって、そういう前時代のバンドのような成功物語も、ここで一段落するんだろうなと。

 そして、迎えた国立2日目。1日目も泣いたけど、2日目も同じポイントで泣き続ける自分。ライブ自体も1日目と甲乙付けがたく良かったけど、クライマックスはもちろん聖火台に上がっての5人の挨拶ですね。

 アンコール終了後、1人ずつメインステージから花道を歩き、アリーナ後方のサブステージへ。5人がサブステージに揃うと、オープニングとは逆に、トロッコのようなジェットコースターで聖火台に上がります。聖火をバックに照明を浴びる5人。光の中に立つ5人は神々しく、ついにももクロが光を放ち始めたように錯覚しました。そして、1人ずつ自分の言葉で挨拶を。多くの人がそうだと思いますが、自分もここでヤバいほど泣きました。ナタリーさんが5人のコメント全文を、文字起こしで載せてくれてるけど、何度読んでも泣ける(´;ω;`)

 れにちゃんの「ももクロを一生続ける」という強い決意。あーりんの「ももクロが夢を叶えたんじゃなくて、みんなに叶えてもらった」と言える感受性。しおりんの「女性アイドルで何十年も続いたグループはいないけど、ももクロはずっと続けましょう」という直感の正しさ。(個人的にやっぱり玉井さんは天才だと思う。)  杏果の「皆さんの声が大好きだし笑顔も大好きです」という誠実さ。そして、リーダーの夏菜子。「笑顔を届けるという部分で天下を取りたい」って、ほんと凄いよ。いつもはみんなからバカにされていじられるリーダーだけど、どんな演出よりも、どんな台本の言葉よりも、ここぞという時に心に刺さる言葉を生み出すのは夏菜子なんですよね。

 国立でのライブを成功させたあと、ももクロはどこに向かうのかな、と思っていたけど、「今まで通りにももクロを続ける」っていうのが答えで凄く安心しました。どんなグループでも、メンバーを変えずに長く続ける、同時に魅力的なグループであり続けるって、ものすごく難しいことで、それを新たな目標・夢にするっていうのは、最も自分が望んでいたことじゃないかと思いました。

 もちろん、ももクロが今後つまらないグループになったり、マンネリ化して毎回同じようなライブをこなすだけのグループになるかもしれません。ロックバンドでも、メンバーを変えずに魅力的なアルバムを作り続けて、いいライブをし続けるのは難しいのに、女性アイドルグループの場合は、しおりんが言うように前例がなく、本当に難しい挑戦だと思います。実際、僕も「ももクロのストーリーはそろそろ終わり」と感じるのと同時に、「ももクロもマンネリ化してきて、自分の興味も薄れるんじゃないか」と思ってました。でも、聖火台でのコメントを聞いたあとでは、そんなことを1秒でも思っていた自分が恥ずかしい。ももクロは今までも、誰もが無理だと思うことに純粋で強い気持ちで挑み続けて、それを実現してきたんだから。僕がももクロに感動するのも、自分だったら無理だと諦めてしまうことに、失敗とか成功とかそんな先の事は考えずに、ただひたむきに頑張るからじゃないか。

 ももクロはこれまでも不可能だと思われることをいくつも成し遂げてきたんだから、「ももクロをずっと続ける」、同時に魅力的な5人、グループであり続けるというのも、きっとできると信じています。そう信じさせてくれる力が、5人にはあります。「紅白出場」や「国立でライブ」のようなシンボリックな目標じゃなく、これからはももクロを続ける事自体が奇跡であって夢であるというのは、最高のストーリーだと思います。

 春には一大事がやってきて、夏にはSUMMER DIVEがあって、冬になるとももクリがある…そんな風にももクロが季節になって、何年も積み重なって歴史になって、ももクロ自体がストーリーになっていく、そういう未来を僕は見たいです。ももクロの夢は、自分の夢。ももクロと同じ夢を見て、その夢の一部でいられるっていうのは、本当に幸せなことです。ももクロを好きで本当に良かった! ヤバい、自分で書いてて、また泣けてきた(´;ω;`)


2014年3月15日 ももいろクローバーZ@国立競技場


2014年3月15日 (土)
ももいろクローバーZ
国立競技場
「ももクロ春の一大事 2014 国立競技場大会~NEVER ENDING ADVENTURE 夢の向こうへ~」

セットリスト
1, ももいろパンチ
2, 未来へススメ!
3, 行くぜっ! 怪盗少女
4, ピンキージョーンズ
5, ミライボウル
6, Z伝説 ~終わりなき革命~
7, D’の純情
8, 労働讃歌
9, 猛烈宇宙交響曲・第七楽章「無限の愛」
10, Z女戦争
11, サラバ、愛しき悲しみたちよ
12, GOUNN
13, 泣いてもいいんだよ
14, DNA狂詩曲
15, BIONIC CHERRY
16, PUSH
17, Chai Maxx
18, words of the mind
19, いつか君が
20, ツヨクツヨク
21, 鋼の意志
アンコール
22, 仮想ディストピア
23, 堂々平和宣言
24, 月と銀紙飛行船
25, コノウタ
26, 走れ!

 ももクロの国立2days、本当に素晴らしかった。2日間とも何度か号泣ポイントがあったけど、それを差し引いてもライブとしての満足感が高かったです。

 今回のライブでまず個人的に良かったと思うのは、ゲストが必要最低限で、演出も全てがももクロのライブの魅力を、機能的に引き出していたこと。もちろんゲストや演出自体がダメとは思いませんが、最近のライブでは、演出しすぎること、ゲストを呼ぶことで、ももクロの本来得意な部分が失われていると感じることがあったので。いろいろな人と共演することで、ももクロの世界観が広がる、そうやって得意な部分を広げていく意図もあったんだと思います。あるいは大人の事情というものも。でも、国立での2日間では、僕が見たいももクロをこれでもかというほど見られて、何回も泣きました。

 5TH DIMENSIONとGOUNNのツアーは、それぞれコンセプトを持ったライブを作り上げていて、この2つのツアーも素晴らしかったと思っていますが、国立のライブは設定されたコンセプトや世界観ではなく、「ももクロ」のストーリーとキャラクターを描き出していました。「事実は小説よりも奇なり」って言葉を、地で行っちゃってるなと。5人の真っ直ぐで強い気持ちが世界を変えてきたこと、5人の天然記念物と呼べるぐらいの純粋で魅力的なキャラクター、5人が育んできた絆、それだけで何回も泣けるんです。

 もうひとつ良かったのは、生バンド。生バンドを導入するのは基本的には大賛成なんですが、今までのライブではまだ手探り感があるというか、バンドで映える曲をセットリストに取り入れようとするあまり、ライブ全体のバランスがちょっと窮屈そうな印象を受けることがありました。それが国立の2日間では、今までで最も、ももクロのパフォーマンスとかみ合っていたんじゃないかと。今までもバンド演奏でダイナミズムを増していた「怪盗少女」や「労働讃歌」はもちろん良かったし、東響コーラスさんも「猛烈」に厚みを加えていました。ももクロのライブの魅力のひとつは、ロックやジャズに近い一回性の価値があるところだと思うんです。本来、生バンド・生演奏とは相性がいいはずだと思っていたけど、国立ではそれがぴったりハマってました。

 演出の佐々木さん、ももクロが売れるにつれて、有名になるにつれて、ライブの演出内容を批判されることも多くなっていたけど、やっぱりがっちりハマった時のももクロとの相性は最高なんだよな、と思います。国立の2daysで、ももクロの表情がとにかく良くて、こういう顔を引き出せるのは、やっぱり佐々木さんとの関係性が大きいんじゃないかと。

覚えている限りの、9曲目の猛烈宇宙交響曲・第七楽章「無限の愛」のあとのMCと自己紹介。
百田「やっぱ野外は、月も見えるし」
玉井「嬉しい事に快晴だからね!」
高城「最初、雨の予定だったんだけど、奇跡が起きましたよ!」
佐々木「めっちゃ嬉しかったんだけど、朝カーテン開けたとき。」
百田「佐々木さんには私たち4人は負けないですよ、いくら雨女だからって。」
佐々木「雨降ったら、全部私のせいにされるの。今日で証明されたじゃん! 晴れ女じゃん!」
高城「違う、だって晴れ女が…」
百田「高城さん、もう時間ないんですよ! 高城さんからお願いします。」
ここから順番に自己紹介。しおりんは自己紹介のあとに「こくりつーーー!」と絶叫。
玉井「盛り上がってんのかーーー!? 声が出せるのかっ!? 今日はあの聖火台に燃える…(笑)」
百田「玉井さん、リハからずっと“わたし、盛り上げるから”って、ずっと言ってたじゃん。玉井さん、今本番だから。焦んないで! リハ通り、リハ通り!」
玉井「声が出せるのかっ!? ありがとうございます! 今日はあの聖火台に燃える炎のように、熱い熱いライブにしましょう! よろしくお願いしまーす!」
 しおりんに続いて、杏果の自己紹介。
「ももクロのちょっぴりおバカな小さな巨人、有安杏果です。19才です!」と言うと、みんなペンライトを緑に切り替え、緑色に染まる国立競技場。本気で感動して、目を潤ませる杏果。
有安「(驚きで少し声を裏返しながら) うそー!?」
百田「高城さん、笑うとこじゃないでしょ!」
高城「感動してんの!」
有安「19才になりましたーーー! みんな自分の好きな色のサイリウム出してください。次、夏菜子!」
 このあと夏菜子の自己紹介が始まると、今度は真っ赤に染まる国立。
百田「全色、持ってんの?」
玉井「そうなると、杏果の今の感動がおかしくなるから!」
有安「今ね、一気に涙が乾いた!」
百田「ほら、緑にして! せーの! 緑っ!」
再び緑に染まる国立競技場。
百田「はい、赤!赤!赤!赤!」
高城「紫!紫!紫!」
佐々木「ピンク!ピンク!」
玉井「黄色!黄色!黄色!」
高城「すごーい! なんで?」
百田「全色になるってこと?」
高城「そうだ! 全色のサイリウム出たんだ!」
佐々木「あーっ、そうだった!」
百田「ダメだよ! 1分前ぐらいの有安さんの全部なくなるから、もう1回みんなで緑にしよ!」
有安「みんな緑のサイリウム持ってきてくれたんだね! ありがとー!」

 17曲目の「Chai Maxx」のあとにも、あーりんが「今日ってなんの日だっけ?」って言って、杏果の誕生日をお祝いするくだりがありましたが、個人的にはここの場面の方が泣けました。会場が緑に染まった時の、杏果のびっくりしているのと感動しているのが入り交じった表情。国立っていう大きな会場なのに、こういう素の部分・表情が見られるシーンが多かったと思います。自分の自己紹介が終わったあとに「好きな色のサイリウム出してください」って言うのも、杏果らしい。

 国立で自分が一番感動した部分てどこだろう、と考えると、あの大きな会場で、等身大の5人が見られたことが、何にも増して感動しました。今回はオープニングや途中のVTRで、過去の映像が多く使われていましたが、ほんとに良い意味で変わっていない部分が多くて。もちろん歌やダンスのクオリティーは格段に上がっているんだけど、路上や屋上でやってた頃から、「目の前の人を笑顔にしたい」っていう思いは全く変わってないっていうのは、本当に奇跡です。


2014年2月20日 ももいろクローバーZ@EX THEATER ROPPONGI「おしいろマンハッタン♡ ~なんてこったパンナコッタ~」


2014年2月20日(木)
ももいろクローバーZ
EX THEATER ROPPONGI「おしいろマンハッタン♡ ~なんてこったパンナコッタ~」

セットリスト
1,GOUNN
2,PUSH
3,黒い週末
4,行くぜっ!怪盗少女
5,words of the mind – brandnew journey –
6,ツヨクツヨク
7,事務所にもっと推され隊
8,あーりんは反抗期!
9,サラバ、愛しき悲しみたちよ
10,BIRTH O BIRTH
11,灰とダイヤモンド
12,ももいろ太鼓どどんが節
13,仮想ディストピア
14,泣いちゃいそう冬
アンコール
15,走れ!
16,いつか君が
17,鋼の意思

 今日もLVに行ってきました! 今回のライブは、くじ引きでメンバーの担当色を変え、その色の衣装と歌割りでライブをやろうというもの。昨日に続いて2日連続のEX THEATERでの公演ですが、今日の方がチケットが安く設定されてます。そのためくじ引き前に、しおりんが「安い方のライブ盛り上がってますかー!?」と煽ったり、夏菜子が「ももクロは値段に合ったライブをしますから!」と言ったり。

 まずはももクロ得意の茶番からスタート。
佐「私さぁ、国立の前にはっきりさせておきたいことがある。」
有「わかった!リハのスケジュール的なことでしょ?」
佐「知りたいけど、それじゃない。」
高「わかった!国立で15日にやる有安のお誕生日祝う…」
有「知らないよ。」
高「それを知ったうえでね、どう上質なリアクションができるかっていう。どうせ泣くんでしょ?」
有「泣かねぇよ!」
佐「それもあるけど、それじゃない。それはただ単に有安のハードル上げただけじゃん。私が思ってることは推し色のこと!」
 このあとのあーりんの説明によると、国立を前にしてみんな色に負けてるから、色に縛られないで本当の自分を見てほしいとのこと。ここで、この日のライブはメンバーの担当カラーを入れ替え、歌と衣装もそのカラーに準じて変える、というのが明かされました。本当は振り付けも入れ替えたかったけど、今日は安いライブだからできない、というあーりんの説明に、客席からは笑いが。
 ちゃんと歌えているかどうか確認する人が必要とのことで、審判長としてももクロのスタッフ佐藤守道さんが紹介されました。守道さんがメンバーそれぞれチェンジしたパートをちゃんと歌えているかをチェックし、最下位になった人には罰ゲームもあるとの発表。
 ここから、いよいよ今日の担当カラー決めへ。箱の中からボールを引き、引いたボールの色が今日の担当カラーになります。自分のもともとの色を引いた場合にはやり直しというルール。緑は歌が難しいので、みんな嫌がっていました。

 結果は次のとおり。
百田=紫
玉井=緑
佐々木=黄
有安=ピンク
高城=赤

 ここまでは本来のカラーの衣装を着ていましたが、くじ引きで決まった今日の担当カラーへ衣装替えへ。着替えの間は、テレビ朝日のキャラクター・ゴーちゃん。と、テレ朝の女子アナによるユニット・ゴーちゃん。GIRLSが出てきて1曲歌い、場をつなぎました。

 overtureが流れ、メンバーが再びステージ上へ。1曲目は「GOUNN」。本来は夏菜子パートの歌い出しを、真っ赤な衣装を着たれにちゃんが歌います。第一印象は、れにちゃん赤い衣装似合うじゃん! そして歌い始めると、無理して夏菜子を意識した歌い方じゃなく、いつものれにちゃんに近い歌い方。これが想像以上にはまっていて、緊張もあるんでしょうが真剣なまなざしで歌うれにちゃんから、ものすごく「センター感」が出てました。歌自体もとても表現力があって、夏菜子の持つ力強さとは違う、れにちゃんの優しさや真面目さが歌声にあらわれていて、ものすごく地道に努力を重ねてきたんだろうなっていうのがわかって、なんだかこの時点で胸がいっぱいになりました。

 GOUNNでは、しおりんが「甘露の匂い」の部分を杏果っぽくちょっとフライング気味に歌ったり、PUSHではメンバーがどこのパートを歌うか混乱して(特に夏菜子)、歌が欠ける部分があったり、黒い週末のイントロでは夏菜子の咳など、新鮮さもあって個人的にはとても楽しめるライブだったと思います。歌のパートは入れ替えるけど、振り付けは入れ替えないとのことでしたが、怪盗少女の間奏では、振り付けも入れ替えて、れにちゃんのエビ反りジャンプが見られました。

 怪盗少女のあとには自己紹介。ここでは今日の担当カラーのメンバーの自己紹介を。しおりんがわざと滑舌悪く杏果の自己紹介をしたり、杏果が照れながらもあーりんっぽく、かわいく「お肌のお手入れ…」とやったり、自己紹介も今日のハイライトのひとつでした。

 5曲目の「words of the mind」では、しおりんの手袋投げ。7曲目には、ももたまいが歌う「事務所にもっと推され隊」。パートを入れ替えただけなのに、まったく別の曲のような新鮮さと緊張感がありました。メンバーを見てると、歌詞のカンペがステージ上に貼ってあるようでしたが、そういうところからもメンバーの緊張と必死さが伝わってきて、最初はちょっとしたおふざけの企画ライブ程度に思っていたけど、見ている側も集中力を使う予想以上にいいライブです。

 8曲目には杏果が歌う「あーりんは反抗期!」。佐々木コールを有安コールに変更するモノノフの対応力。杏果も、少し照れながらも「ももちゃんのこと有安って言うな! ももちゃんだよぉ〜、ももちゃんだよぉ〜」とやりました。そのまま途中まで歌いますが、突然あーりんが「そんなんでいいと思ってんの?」と言って、音楽を止めてしまいます。イントロの前にまずは怒ってるところから始まらなくちゃだめ、恥ずかしがってちゃだめなど、いくつか杏果に指導したあと再び曲が始まります。歌い直しの方が、杏果も1回目よりも照れずに歌えてました。あと、「有安って言うな」の部分が字余りになるので少しリズムを変える必要がありますが、2回目の方がスムーズに歌えていて、このあたりもさすがだなと。

 反抗期のあとのMC。
高「なんで間奏のダンスでさぁ、コサックダンスみたいのやってたの?」
有「ちょっと覚えたからさぁ。」
百「かわいかった!」
高「面白かった!」
佐「でも推され隊も相当おもしろかったよ。」
百「でも、途中で玉ちゃん、推されてーるって言いそうになったよね。」
玉「危なかった! だって推されてるんだもんね。」
高「ちょっと! うちらだって…推されてなかった?」
百「すごい楽しかった!」
高「楽しいでしょ? 一緒に使ってもいいよ!」
百「一緒に使う? 共有?」
玉「推され隊とももたまいの共有?」
佐「そうじゃん! ももたまいじゃん! あれっ? うちらなかったんじゃない?」
玉「やっぱり、あーりんはユニットに入れないんだね。」

 11曲目の「灰とダイヤモンド」。じっくり聴かせる曲なので、パートのチェンジが分かりやすく、5人のボーカリストの個性が際立ちました。個人的に印象に残ったのは、杏果パートの高音を歌うしおりんと、間奏あけの大サビを歌うれにちゃん。特にれにちゃんの優しい声が、想像以上にはまっていました。歌もとても上手くなってきてるし、本当に見えないところで努力を重ねてきたことがわかります。後ほど佐藤さんも言っていたけど、5人で歌うユニゾンの部分も、声がきれいに揃っていて、普段より良かったと感じました。

 「灰とダイヤモンド」のあとに、あーりんの「終了ーーー!!」という声。
佐「チェンジはここまでということで。佐藤さんの審査もここまでということ。これからは自分のパートをいつも通り歌ってください。」
高「やったーーーー!」
佐「結果発表はまた後ほど。みんな大きな失敗はなかった…」
ここでモニターにはれにちゃんの渋い顔。
佐「自然と自分のパート歌いそうになんない?」
百「振りと歌が連動してるじゃん。あっ、行かないんだみたいな。でもなんか新鮮で楽しかったよね。」
高「新鮮。でもめっちゃ緊張するよ。やっぱり自分のパートがいい。」
有「初めて歌ったもんね、他の人のパート。」

 ここから、歌のパートを本来の担当に戻し、3曲を披露。そして最後のMCと結果発表。また、茶番ぽい演出で、小さい音量でオルゴールの音が流れる中で、あーりんの言葉。
 「私さぁ、怪我しちゃったじゃん。脇からずっと見てたの、ももいろクローバーZを。すごい光ってたの。だから、大切にしてほしいなぁと思うの。ももいろクローバーZのことも、モノノフのみんなのことも、自分のパートも。だから、みんなで行こうよ! 国立の向こう側!」
 ここで、モニターに号泣しているれにちゃんの顔。それに気づいて、れにちゃんを囲むように集まるメンバー。このれにちゃんの涙には、あーりんの言葉にちょっとグッと来たとか、国立への思いとか、センターを任されたのにやりきれなかった悔しさ不甲斐なさとか、いろいろな気持ちがあったと思います。ここで号泣するところがれにちゃんらしい。この素直さと向上心があれば、ももクロはもっともっと色んな意味で上に行けると確信しました。

 あーりんが「れにちゃん、でもね、ルールはルールなの。佐藤審査委員長—!」と言って、佐藤さんがステージへ。佐藤さんが言いたいことがあるとのことで、1分だけということで話を。
 「国立前にこんなレクリエーションみたいなことやってダメなんじゃないかと思ったけど、ソロはグダったところもあったけど、5人で歌うユニゾンのところはいつもより良かったんですよ。これはすごい収穫でした。」
 佐藤さんが結果の書かれた紙をあーりんに渡し、あーりんのから結果発表が。結果は次のとおりです。
1位 佐々木 +3
2位 玉井 +2
3位 有安 0
4位 高城 -7
5位 百田 -10
 名前のあとの数字は点数で、0点を基準にして、ミスしたらマイナス、良いところがあったらプラスという採点方式だったようです。佐藤さんの、夏菜子を最下位にした理由は「ソロが少ないのに、欠けるところが多かったから」とのこと。罰ゲームとして、ジョッキに入った青汁の炭酸割りを、夏菜子が飲みました。かなり不味かったとうで、1回では飲み干せず、4回ぐらいに分けて飲んでいました。全て飲みきったあとに、夏菜子が「待ってろ、国立ーーー!!」と絶叫。

 アンコールも普段通りのパートで3曲を披露して、ライブ終了となりました。最後の挨拶のときに、この日のライブのタイトルについての話。
佐「これなんなの?」
百・玉・高「わたしたちがつけました!」
高「おしいろマンハッタンを私がつけて」
百・玉「なんてこったパンナコッタ。」
百「3人でつけたの。こういうのってパッと出たやつで決まるんですよ。川上さんが、おいお前ら、EX THEATER 2日目のライブのタイトル考えろって言って。それで高城さんが”おしいろマンハッタン!”って言ったんだよね。それで、はい決定おしいろマンハッタン。私が”なんてこった!”、玉井が”パンナコッタ!”って言って決定!」

 結果的には4位という評価だったけど、個人的にはこの日のMVPはれにちゃんです。確かに重要なパートを歌い遅れたり、歌いきれなかったりという部分はあったのですが、れにちゃんの責任感の強さと誠実さがパフォーマンスにあらわれてました。普段は1歩下がってももクロを支えるれにちゃんですが、意外と言うと失礼だけど、赤とセンターが思いのほか似合っていて、歌にも地道に積み上げてきた努力の跡が感じられて、ものすごく感動しました。

 メンバーも大きい会場でやることになれてきて、ライブの本数も重ねて、どうしても手抜きではないけど、こなしてしまう部分、マンネリ化してしまう部分もあると思いますが、パートを入れ替えただけで緊張感が生まれていて、ライブとしても見応えがありました。EX THEATERでの2日間、セトリもコンセプトもそれぞれ良くて、ぜひ映像化してほしいクオリティーです。