2014年2月20日(木)
ももいろクローバーZ
EX THEATER ROPPONGI「おしいろマンハッタン♡ ~なんてこったパンナコッタ~」
セットリスト
1,GOUNN
2,PUSH
3,黒い週末
4,行くぜっ!怪盗少女
5,words of the mind – brandnew journey –
6,ツヨクツヨク
7,事務所にもっと推され隊
8,あーりんは反抗期!
9,サラバ、愛しき悲しみたちよ
10,BIRTH O BIRTH
11,灰とダイヤモンド
12,ももいろ太鼓どどんが節
13,仮想ディストピア
14,泣いちゃいそう冬
アンコール
15,走れ!
16,いつか君が
17,鋼の意思
今日もLVに行ってきました! 今回のライブは、くじ引きでメンバーの担当色を変え、その色の衣装と歌割りでライブをやろうというもの。昨日に続いて2日連続のEX THEATERでの公演ですが、今日の方がチケットが安く設定されてます。そのためくじ引き前に、しおりんが「安い方のライブ盛り上がってますかー!?」と煽ったり、夏菜子が「ももクロは値段に合ったライブをしますから!」と言ったり。
まずはももクロ得意の茶番からスタート。
佐「私さぁ、国立の前にはっきりさせておきたいことがある。」
有「わかった!リハのスケジュール的なことでしょ?」
佐「知りたいけど、それじゃない。」
高「わかった!国立で15日にやる有安のお誕生日祝う…」
有「知らないよ。」
高「それを知ったうえでね、どう上質なリアクションができるかっていう。どうせ泣くんでしょ?」
有「泣かねぇよ!」
佐「それもあるけど、それじゃない。それはただ単に有安のハードル上げただけじゃん。私が思ってることは推し色のこと!」
このあとのあーりんの説明によると、国立を前にしてみんな色に負けてるから、色に縛られないで本当の自分を見てほしいとのこと。ここで、この日のライブはメンバーの担当カラーを入れ替え、歌と衣装もそのカラーに準じて変える、というのが明かされました。本当は振り付けも入れ替えたかったけど、今日は安いライブだからできない、というあーりんの説明に、客席からは笑いが。
ちゃんと歌えているかどうか確認する人が必要とのことで、審判長としてももクロのスタッフ佐藤守道さんが紹介されました。守道さんがメンバーそれぞれチェンジしたパートをちゃんと歌えているかをチェックし、最下位になった人には罰ゲームもあるとの発表。
ここから、いよいよ今日の担当カラー決めへ。箱の中からボールを引き、引いたボールの色が今日の担当カラーになります。自分のもともとの色を引いた場合にはやり直しというルール。緑は歌が難しいので、みんな嫌がっていました。
結果は次のとおり。
百田=紫
玉井=緑
佐々木=黄
有安=ピンク
高城=赤
ここまでは本来のカラーの衣装を着ていましたが、くじ引きで決まった今日の担当カラーへ衣装替えへ。着替えの間は、テレビ朝日のキャラクター・ゴーちゃん。と、テレ朝の女子アナによるユニット・ゴーちゃん。GIRLSが出てきて1曲歌い、場をつなぎました。
overtureが流れ、メンバーが再びステージ上へ。1曲目は「GOUNN」。本来は夏菜子パートの歌い出しを、真っ赤な衣装を着たれにちゃんが歌います。第一印象は、れにちゃん赤い衣装似合うじゃん! そして歌い始めると、無理して夏菜子を意識した歌い方じゃなく、いつものれにちゃんに近い歌い方。これが想像以上にはまっていて、緊張もあるんでしょうが真剣なまなざしで歌うれにちゃんから、ものすごく「センター感」が出てました。歌自体もとても表現力があって、夏菜子の持つ力強さとは違う、れにちゃんの優しさや真面目さが歌声にあらわれていて、ものすごく地道に努力を重ねてきたんだろうなっていうのがわかって、なんだかこの時点で胸がいっぱいになりました。
GOUNNでは、しおりんが「甘露の匂い」の部分を杏果っぽくちょっとフライング気味に歌ったり、PUSHではメンバーがどこのパートを歌うか混乱して(特に夏菜子)、歌が欠ける部分があったり、黒い週末のイントロでは夏菜子の咳など、新鮮さもあって個人的にはとても楽しめるライブだったと思います。歌のパートは入れ替えるけど、振り付けは入れ替えないとのことでしたが、怪盗少女の間奏では、振り付けも入れ替えて、れにちゃんのエビ反りジャンプが見られました。
怪盗少女のあとには自己紹介。ここでは今日の担当カラーのメンバーの自己紹介を。しおりんがわざと滑舌悪く杏果の自己紹介をしたり、杏果が照れながらもあーりんっぽく、かわいく「お肌のお手入れ…」とやったり、自己紹介も今日のハイライトのひとつでした。
5曲目の「words of the mind」では、しおりんの手袋投げ。7曲目には、ももたまいが歌う「事務所にもっと推され隊」。パートを入れ替えただけなのに、まったく別の曲のような新鮮さと緊張感がありました。メンバーを見てると、歌詞のカンペがステージ上に貼ってあるようでしたが、そういうところからもメンバーの緊張と必死さが伝わってきて、最初はちょっとしたおふざけの企画ライブ程度に思っていたけど、見ている側も集中力を使う予想以上にいいライブです。
8曲目には杏果が歌う「あーりんは反抗期!」。佐々木コールを有安コールに変更するモノノフの対応力。杏果も、少し照れながらも「ももちゃんのこと有安って言うな! ももちゃんだよぉ〜、ももちゃんだよぉ〜」とやりました。そのまま途中まで歌いますが、突然あーりんが「そんなんでいいと思ってんの?」と言って、音楽を止めてしまいます。イントロの前にまずは怒ってるところから始まらなくちゃだめ、恥ずかしがってちゃだめなど、いくつか杏果に指導したあと再び曲が始まります。歌い直しの方が、杏果も1回目よりも照れずに歌えてました。あと、「有安って言うな」の部分が字余りになるので少しリズムを変える必要がありますが、2回目の方がスムーズに歌えていて、このあたりもさすがだなと。
反抗期のあとのMC。
高「なんで間奏のダンスでさぁ、コサックダンスみたいのやってたの?」
有「ちょっと覚えたからさぁ。」
百「かわいかった!」
高「面白かった!」
佐「でも推され隊も相当おもしろかったよ。」
百「でも、途中で玉ちゃん、推されてーるって言いそうになったよね。」
玉「危なかった! だって推されてるんだもんね。」
高「ちょっと! うちらだって…推されてなかった?」
百「すごい楽しかった!」
高「楽しいでしょ? 一緒に使ってもいいよ!」
百「一緒に使う? 共有?」
玉「推され隊とももたまいの共有?」
佐「そうじゃん! ももたまいじゃん! あれっ? うちらなかったんじゃない?」
玉「やっぱり、あーりんはユニットに入れないんだね。」
11曲目の「灰とダイヤモンド」。じっくり聴かせる曲なので、パートのチェンジが分かりやすく、5人のボーカリストの個性が際立ちました。個人的に印象に残ったのは、杏果パートの高音を歌うしおりんと、間奏あけの大サビを歌うれにちゃん。特にれにちゃんの優しい声が、想像以上にはまっていました。歌もとても上手くなってきてるし、本当に見えないところで努力を重ねてきたことがわかります。後ほど佐藤さんも言っていたけど、5人で歌うユニゾンの部分も、声がきれいに揃っていて、普段より良かったと感じました。
「灰とダイヤモンド」のあとに、あーりんの「終了ーーー!!」という声。
佐「チェンジはここまでということで。佐藤さんの審査もここまでということ。これからは自分のパートをいつも通り歌ってください。」
高「やったーーーー!」
佐「結果発表はまた後ほど。みんな大きな失敗はなかった…」
ここでモニターにはれにちゃんの渋い顔。
佐「自然と自分のパート歌いそうになんない?」
百「振りと歌が連動してるじゃん。あっ、行かないんだみたいな。でもなんか新鮮で楽しかったよね。」
高「新鮮。でもめっちゃ緊張するよ。やっぱり自分のパートがいい。」
有「初めて歌ったもんね、他の人のパート。」
ここから、歌のパートを本来の担当に戻し、3曲を披露。そして最後のMCと結果発表。また、茶番ぽい演出で、小さい音量でオルゴールの音が流れる中で、あーりんの言葉。
「私さぁ、怪我しちゃったじゃん。脇からずっと見てたの、ももいろクローバーZを。すごい光ってたの。だから、大切にしてほしいなぁと思うの。ももいろクローバーZのことも、モノノフのみんなのことも、自分のパートも。だから、みんなで行こうよ! 国立の向こう側!」
ここで、モニターに号泣しているれにちゃんの顔。それに気づいて、れにちゃんを囲むように集まるメンバー。このれにちゃんの涙には、あーりんの言葉にちょっとグッと来たとか、国立への思いとか、センターを任されたのにやりきれなかった悔しさ不甲斐なさとか、いろいろな気持ちがあったと思います。ここで号泣するところがれにちゃんらしい。この素直さと向上心があれば、ももクロはもっともっと色んな意味で上に行けると確信しました。
あーりんが「れにちゃん、でもね、ルールはルールなの。佐藤審査委員長—!」と言って、佐藤さんがステージへ。佐藤さんが言いたいことがあるとのことで、1分だけということで話を。
「国立前にこんなレクリエーションみたいなことやってダメなんじゃないかと思ったけど、ソロはグダったところもあったけど、5人で歌うユニゾンのところはいつもより良かったんですよ。これはすごい収穫でした。」
佐藤さんが結果の書かれた紙をあーりんに渡し、あーりんのから結果発表が。結果は次のとおりです。
1位 佐々木 +3
2位 玉井 +2
3位 有安 0
4位 高城 -7
5位 百田 -10
名前のあとの数字は点数で、0点を基準にして、ミスしたらマイナス、良いところがあったらプラスという採点方式だったようです。佐藤さんの、夏菜子を最下位にした理由は「ソロが少ないのに、欠けるところが多かったから」とのこと。罰ゲームとして、ジョッキに入った青汁の炭酸割りを、夏菜子が飲みました。かなり不味かったとうで、1回では飲み干せず、4回ぐらいに分けて飲んでいました。全て飲みきったあとに、夏菜子が「待ってろ、国立ーーー!!」と絶叫。
アンコールも普段通りのパートで3曲を披露して、ライブ終了となりました。最後の挨拶のときに、この日のライブのタイトルについての話。
佐「これなんなの?」
百・玉・高「わたしたちがつけました!」
高「おしいろマンハッタンを私がつけて」
百・玉「なんてこったパンナコッタ。」
百「3人でつけたの。こういうのってパッと出たやつで決まるんですよ。川上さんが、おいお前ら、EX THEATER 2日目のライブのタイトル考えろって言って。それで高城さんが”おしいろマンハッタン!”って言ったんだよね。それで、はい決定おしいろマンハッタン。私が”なんてこった!”、玉井が”パンナコッタ!”って言って決定!」
結果的には4位という評価だったけど、個人的にはこの日のMVPはれにちゃんです。確かに重要なパートを歌い遅れたり、歌いきれなかったりという部分はあったのですが、れにちゃんの責任感の強さと誠実さがパフォーマンスにあらわれてました。普段は1歩下がってももクロを支えるれにちゃんですが、意外と言うと失礼だけど、赤とセンターが思いのほか似合っていて、歌にも地道に積み上げてきた努力の跡が感じられて、ものすごく感動しました。
メンバーも大きい会場でやることになれてきて、ライブの本数も重ねて、どうしても手抜きではないけど、こなしてしまう部分、マンネリ化してしまう部分もあると思いますが、パートを入れ替えただけで緊張感が生まれていて、ライブとしても見応えがありました。EX THEATERでの2日間、セトリもコンセプトもそれぞれ良くて、ぜひ映像化してほしいクオリティーです。